ドキドキ・イルカウォッチング

はじめてバリに行ったとき、モーターボートをチャーターしてイルカを見に行くという、
今では全く縁のない行為におよんだ。
小っこい船には友人と私、そして船を運転するおっちゃんと、助手(?)のおっちゃんの4人。
天候は素晴らしく、ヌサドァから船は颯爽と出発した。
実は私はビックリするほどのカナヅチで、船に乗るのはすごく怖い。
(救命胴衣を着ていても溺れた事がある)

その日も海風の心地良さを感じながらも、ドキドキしながら船の縁にへばりついていた。
30分ほど走り、開き直ってあたりを見渡せる余裕が出来た時、
なんだか油臭いなぁと思い斜め後ろを振り返り、とんでもないものを見てしまった・・・

船の後部にある燃料タンクからピチャピチャと燃料が船にこぼれ出ているではないか!
運ちゃんはご機嫌なご様子で、船をとばしてバウンドをわざとさせたりするおかげで、
そのたびに燃料はどんどんボート内にこぼれ落ちている・・・。
ひゃー!!!

助手のおっさんがそれに気が付き、燃料タンクを点検するのだがどうしようもないらしく、
開き直ったのか呑気に魚を取る網を仕掛け始めた。
おのれ、そんな事してる場合かぁ?!(さすが、バリ!とチョッとだけ笑ってしまった・・)

爆発したらどうしよう、逃げ場はないぞ。しかも泳げないぞ。どーする自分!
すると今度は助手のおっさんは、大胆にも燃料のすぐ横でタバコを吸い始める。
ひゃー!!!×10!!!!オッサン、ナニシテルンデスカーっ
しかしこの時なぜか、ひたすら凝視するという硬直状態に陥ってしまった。
そのタバコの火を落すなぁ。死んでも落とすなぁ。上手に吸えよぉ。
この念力が通じたのか、オヤジはそつなくタバコを吸いきり、魚の網に熱中し始めた。

そうこうしてるうちに、イルカがウヨウヨする地帯にさしかかり、しばしイルカちゃんに夢中。(開き直り)
「つのだ☆ひろ」にそっくりのダイナミックな運ちゃんはボートを止め、にこやかに振り返って自分のタバコを勧めてくれた。
しかし、私の近くにも燃料は進出してきている・・・どうする!?

さすが愛煙家、タバコが優先してしまった。(←ほんまに怖かったのかー!って後から言われましたけど)
海の方に向かってタバコを吸い始めたが、もらったタバコがあの「ガラム」だった為、
丁子の香りがするとこの件を思い出すようになってしまった。

その後、どうか無事に帰れますようにと念じ続けパワーを使い果たし、
陸に上がった頃には一人マグロ状態となったのであった。

記述:2001

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