バルセロナ−宿のオヤジの謎の行動

宿によっては、共同トイレ・バス・・・しかも狭いスペースにトイレ・バスが一体化していたりする。

さらに1つしか無かったりするので、誰かがシャワーを浴びているとトイレに入れないといった悲しい状態になる。
誰かがシャワーを浴びた後に入ったりすると便器まで水浸しだったりして、非常によろしくない。

オンシーズンのバルセロナで歩き回ってやっと確保できた宿も、共同シャワー&トイレだった。
シャワーが込み合う前にと早めに汗を流す事にして、タオルと着替えを持って廊下にでると宿のオヤジが無言でくっついてきた。
スペイン人らしい彫りの深い厳しい顔つきのオヤジで、いかめしい表情を崩さない。
英語が全く通じないので、なにぃ?と訊くことも出来ずにいるうちに、何故かオヤジは先頭にたち宿の端っこのひなびたバストイレに向かった。
まずオヤジが中に入る。
便座を上げたりしてあちこち見回ると、無言で頷き立ち去った。・・・なんなんだ???

そして翌日もまたバストイレに向かう為に廊下に出ると、すかさずオヤジが無言でくっついてくる。
やはり先に中に入り確認をはじめる。すると、
「ちっ!」
バス・トイレルームにオヤジの舌打ちが響いた。
オヤジはバスルームを出て行き、そしてすぐにモップをもって再度表れた。
何やらぼやきながら濡れている床にモップをかけ始める。
そしてまた無言で出て行った・・・

しかめっ面のこのオヤジの一連の行動に???なまま、宿を引き払う時がきた。
フロントの奥にいるオヤジに「グラシアス」言うと、オヤジはしかめっ面を緩め、はにかんだようなかわいい笑顔を見せてくれた。

もしかして・・・宿には女性客や日本人客はいなかったので、やっかいな日本人女を無口なオヤジなりに気にかけていてくれたのかもしれない。
推論だけど、密かに心の中で「グラシアス!」と思っておこう。

※この謎オヤジの宿は、ベットと机だけが置かれた実に簡素な小さな部屋で、
2000セペタくらいだったかな?
(当時のレートで1500円くらいだったか・・・微妙)

記述:2001

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